カテゴリー: 未分類

読譜とは

まず、読譜は脳のどういうプロセスで行われているかを考えてみたいと思います。

楽譜を「見る」ことから始まります。

『まず、「見る」ということは、目の前にあるものをそのまま見るわけではなく、まず脳がここではこういうふうに見えているはずだと暫定的に作り出した映像があり、それを実際に見えているものと照合しながら、推論と実像のぶれを少しずつなくして、見るということを行っている。すべての視覚データをすべて脳に転送していたら、当然脳の負荷は増える。先に推論をすることで、省力化をはかっている。』引用:ChatGPT VS.未来のない仕事をする人たち より

さて、楽譜を読むということも、このプロセスを経ているのですが、もっと複雑になります。

まず、5本の線のどこに丸があるかを認識すること。これは先に述べた、暫定的に作り出した映像と実像との整合性をはかることが行われ、どこにあるのかが分かります。

次に、それはドレミのなんの音なのか?自分の蓄積したデータの中から探し求めるのですが、データがない、若しくは探せない場合は、 もう一つのやり方、ある基準の音から数えていくやり方を使用します。これはプロセスがたくさん増えるのでもっと時間がかかりますが、両方のやり方をマスターしなければ読譜力はつきません。

読譜の練習を始めた初期のころは後者のやり方で学習していくのですが、自分の中にデータが蓄積されるようになると、前者の自分の中の脳のデータと実像との整合性をはかるやり方で習得していきます。

しかし、88種の音の中からピンポイントで絞らなければ分かるまでに時間がかかりすぎて、結局『わからない』になってしまいます。 推論と正解のぶれをすこしずつなくして早く正解にたどり着けるように学習しなければなりません。繰り返し学習していく。つまり、ディープラーニングの仕組みとよく似ています。

学習をどれだけ継続できるかは脳の問題なのか、性格的なものなのかは専門家でないので分かりませんが、個人差は大きい感じがします。

楽器をピアノと特定して読譜の仕組みを考えると、88種の何の音かを考えて指をその鍵盤の上にもっていくというより、楽譜のイメージをみて鍵盤のイメージと合致する鍵盤に指を持っていく、という感じで楽譜を読みながらピアノを弾いているような気がします。

第40回 JPTAピアノ・オーデション

11月12日(日)高松にある「香川県教育会館ミューズホール」で開催された教育連盟のピアノオーデション、地区大会に行ってきました。

連盟のオーデションは、5年ぶりくらいでしょうか?
Uターンで徳島に帰ってきてからは初めてです。
高松まで往復約6時間。
遠かった。

今回は4名が参加され、朝早い集合の生徒さんは前泊されました。
ご苦労様です。

久しぶりのオーデション応援、緊張しました。
小3、小6の生徒さんは椅子の高さ調整を自分でしたのですが、初めての会場にきてリハーサルなしで、椅子の調整も落ち着いてできていて、すごいなーと尊敬しかありません。
子どもって本当にすごい(^O^)/

生徒さんの演奏を客席で聴く機会はコンクール以外にありません。自分も大いに勉強させてもらっています。客席で聴くことができることもしかり、オーデションの場合は課題曲があり自分の生徒さんと他の方との演奏を比較することでわかることが沢山あります。

次回までの課題として、
『フォルテとピアノのダイナミクス』
指づくり、音づくりを研究していこうと思います。

ステージで一生懸命弾いている生徒さんをみて、自分ももっと頑張らねばと痛感しました!!

フランスにおけるピアノ教育の伝承

公益財団法人 日本ピアノ教育連盟 第36回 全国研究大会 ノートVol.1

2023年9月1日(土)、9月2日(日)、武蔵野音楽大学江古田キャンパスで開催された研究大会に参加してきました。
毎年、生徒さんたちが参加しているコンクール主催団体の講義です。

2日目に開催された「ジャン=マルク・ルイサダ」氏の講義の内容をノートします。

「フランスにおけるピアノ教育の伝承」
ルイサダ氏の幼少期から受けた音楽教育の内容から始まり、彼がコンクールの審査員をしていて考えることはどのようなものなのか、ピアノ教育とはどうあるべきかを話してくれました。

6歳の時にはオーケストラとの共演を果たしたとのことでしたので、やはり天才なのでしょう。2か月に1回、1週間寄宿舎のようなところで一日10時間のレッスンを受けていたというから、すごい集中力です。

一番印象にい残った内容を書き留めます。

ピアノを弾くときのフォーム
1.手は鉄のように固く
2.腕は羽のように軽く
3.上腕二頭筋はボディービルダーのように鍛えられたものであること

ずっと、手に力を入れないで、軽く弾くことと教えられていたような気がしますが、反対だったのでしょうか?

自宅に帰ってから、手に力を入れて弾いてみました。腕がとても疲れますが、とてもきれいな音がするし、滑らかに弾けます。昔から脱力脱力といわれ、いろんな方法を試してみましたがうまくできなくて忘れていましたが、手に力を入れて弾くように練習したら手に筋肉がついて、腕に力を入れなくても弾けるようになるので、自然に脱力ができるのかなと思います。

手に十分に力を入れて弾くだけの指や手が作られていない前から、脱力をしようと思っても所詮無理なことなのかもしれません。手に力を入れて弾く、という脱力とは反対のことをやってみて、脱力のことが分かるなんて、、、。

そして、上腕二頭筋の件。多分これと肩甲骨の動きがつながってくるのかなーと思います。先日、あるピアニストの演奏を舞台袖から見る機会があり、ピアニストの肩甲骨がムキムキ動いていたのでびっくりしました。ピアニストの演奏フォームは美しく、無駄がなく、力強い音、レガートの滑らかさ、クリアなピアノの響きでした。

ピアノを弾くのって、指だけじゃなくて身体全体ですもんね。今まで椅子の高さくらいしか気にしてきませんでしたが、肩甲骨にまで配慮してみましょう。

#フランスにおけるピアノ教育の伝承
#ジャン=マルク・ルイサダ
#日本ピアノ教育連盟
#全国研究大会
#ピアノ脱力